届かぬ距離、馳せる熱

 肌を切る風の冷たさに、ヒヤリと心臓を撫でる刃の切っ先を思い出す。
 嗚呼、もうこんな季節なのかと。
 携帯の液晶を見、何気ない数字に想いを乗せてみたりして。

…1、

 他愛無い言葉の押収も。
 今では戯れになってしまった鬼遊も。
 交える剣の木霊すら。
 今ではもう、両の手も足りぬ過去のこと。

…1、

 いつだったか。
 緊急の番号とも似てる、とか。
 馬鹿みたいな掛け合いで喧嘩もした。
 懐かしいと思えるほどに、針の小箱はくるくると回り。
 その様を見ながら、あぁ、追いかけっこのようだと。
 想ってしまったなら、最後。

…1、

 駆け出した脚が向かう先の何処にも、繋がっている場所など無いけれど。
 肌を切る風が
 血色を彩る空色が
 闇を溶かした新月の夜さえ

 気がついたならもう、アイツのことしか考えさせないから。

                       ………9、






 息を切らして風の中。
 喉を滑り落ちる氷点下の空気。
 目を焼くほどの夕焼けの赫。
 町に陰りを落とす闇。
 その全ての見える、あの丘へ。
 長い坂を駆け上がって、見えるその先には。

 一番、あの場所に近い景色が広がっていた。




 今は、まだ会えない。
 会わなくていい。
 自分の中の答えはもう、決まってはいるけれど。
 無理に会おうとは思わない。
 アンタと出逢ったのが必然だというのなら。
 次に会うのも必然だろうと思うから。思えるから。
 その時までは、この熱は、このまま胸で燻らせて。
 次に会った時。

 アンタの望む刃の切っ先にその焔を乗せて、アンタの喉元に突きつけよう。


 願わくば、アンタの胸が、その熱で焼き切れて仕舞う迄。





I don't tell you yet.
One's inner "Happy Birthday"...

-了-



■ヒトリゴト■
……… な ん だ こ れ 。
意味不明文此処に極まれり。
や、剣ちゃんの誕生日、に…イヤン☆なイラストでもーとか思ってたんですが、原稿チャバくてそれ所の話じゃなかったとかいう…。
この話もなんと20分くらいで演習の資料作成の合間に書いちゃった突発作。
………orz
オイラ…そろそろサイト運営者として駄目だと思ふ…or2
今更ですが剣一ですよ。
剣一前提での剣←一ですよ。
頑張りましたよ。これでも(!)。
意味分かんねぇよと思った方はスルーの方向で。
兎も角剣ちゃんハピバv
あ、最後の英文は間違ってる前提で書いてますので、英語分かる方は密かに笑っておいてくだぱい…orz